米中貿易協議をめぐる相反するシグナルに投資家が混乱したため、米ドルは前日の0.6％下落からかろうじて回復した。

スコット・ベセント米財務長官は月曜日、中国は関税をめぐる緊張を緩和する必要があると述べ、一方ドナルド・トランプ米大統領は中国の習近平国家主席と電話で話し、協議は進展していると述べた。北京はこれを否定し、混乱はさらに拡大した。

「様々なシグナルが入り混じり、合意に至るのは困難だ。中国は長期にわたる貿易戦争に備えているのかもしれない。米国の関税による混乱にもかかわらず、市場は最悪の状況は脱したと楽観視している」と、オーストラリア・コモンウェルス銀行のアナリスト、キャロル・コン氏は述べた。

トランプ政権が輸入車への関税の影響を緩和する措置を取るとのニュースも市場心理をやや押し上げた。

米国と中国の貿易交渉に進展の兆しはほとんど見られないが、トランプ政権が関税引き下げに前向きな姿勢を示し、中国が米国からの輸入品の一部に125%の関税を課すのを免除するなど、両国ともここ数日で姿勢を軟化させているようだ。

対円では0.27%上昇し、1ドル＝142.39円となった。

スイスフランに対しては、米ドルは0.39%上昇し、1ドルあたり0.8232フランとなった。

ユーロは0.26％下落して1.1390ドルとなったが、米国資産から欧州に資金が流出したため、対ドルでは月間上昇率が約15年ぶりの大きさとなる見込みだ。

英ポンドは3年ぶりの高値に近づき、現在は1ポンドあたり1.3419ドルで取引されており、0.16%下落している。

オーストラリアドルは0.06%下落して0.6427ドルとなった。

ニュージーランドドルは0.18%下落して0.5969ドルとなった。

カナダ総選挙を前に、関税とドナルド・トランプ大統領のカナダ併合構想が焦点となっているカナダドルは、1米ドルあたり1.3839カナダドルで安定している。

投資家は、ドナルド・トランプ大統領の貿易戦争が功を奏しているかどうかの初期の兆候を示す可能性のある米国の経済データに注目している。

金曜日の雇用統計は、その前に発表される第１四半期の成長率の暫定値や、連邦準備制度理事会が好むインフレ指標であるコアPCEデータとともに、市場にとって重要となるだろう。

専門家のキャロル・コン氏は、米国の経済データが悪化すると予測している。

「弱い経済指標が発表されると、投資家は米ドルを信頼性の低い通貨と見なし始めているため、米ドルへの圧力は継続するだろう。実際、米ドルはリスク通貨のように取引されている」と専門家は述べた。

出典: https://thoibaonganhang.vn/sang-294-ty-gia-trung-tam-giam-3-dong-163506.html