ロイター通信によると、NASAのベテラン宇宙飛行士で元米海軍のテストパイロットであるブッチ・ウィルモア氏とスニ・ウィリアムズ氏は、ボーイング社のスターライナーの最初の乗組員として、2024年6月に予定されていた8日間のテストミッションのために宇宙に飛び立った。

しかし、スターライナーの推進システムの問題により、帰還が何度も遅れている。 NASAは最終的に、同機関の乗組員交代スケジュールの一環として、今年中にスペースX社の宇宙船で彼らを地球に送り返すことを決定した。

NASAによれば、ISSに十分な数の米国人職員を維持するために、ウィルモア氏とウィリアムズ氏は交代要員が到着するまで地球への帰還の旅を始めることはできない。

3月14日にはNASAのクルー10ミッションの宇宙飛行士4名からなる交代要員が到着し、ISSに滞在する宇宙飛行士の総数は一時的に11人になった。

3月18日の朝、ウィルモア氏とウィリアムズ氏は他の2人の宇宙飛行士（アメリカ人1人、ロシア人1人）とともにクルードラゴン宇宙船に乗り込み、ベトナム時間12時に国際宇宙ステーションを離れ、地球への17時間の旅を開始し、国際宇宙ステーションに残る7人の宇宙飛行士に別れを告げた。

その後、船は大気とパラシュートを利用して減速し、フロリダ（米国）沖に着陸した。

「素晴らしい旅だった」と、ドラゴン宇宙船のクルー9ミッションの指揮官であるNASAの宇宙飛行士ニック・ヘイグ氏は、宇宙船が着陸した直後にミッションコントロールに語った。

その後、宇宙飛行士たちは上陸し、NASAのヒューストン施設で数日間の健康診断を受けた後、帰国した。

一度に何カ月も宇宙で生活すると、筋萎縮から視力喪失まで、人体に負担がかかります。

ウィルモア氏とウィリアムズ氏は今回のミッションで合計286日（9か月以上）を宇宙で過ごした。これはISSでのミッションの平均期間（6か月）よりは長いが、アメリカ人宇宙飛行士フランク・ルビオ氏の記録にはまだまだ及ばない。ルビオ氏の宇宙滞在日数371日（2023年まで）という記録は、ロシアの宇宙船の冷却剤漏れという予期せぬ結果だった。

ウィリアムズさんは、3度目の宇宙飛行を終えて、合計608日間の宇宙滞在を経験しました。これは、ペギー・ウィットソンさんの675日に次いで、アメリカの宇宙飛行士史上2番目に長い滞在日数です。ロシアの宇宙飛行士オレグ・コノネンコは昨年、宇宙滞在日数合計878日という世界記録を樹立した。