チベット高原から南シナ海まで約5,000キロメートルにわたって広がるメコン川は、中国、ラオス、ミャンマー、タイ、カンボジア、ベトナムの何千万人もの人々の農業と漁業の生命線となっている。
メコン川の魚は世界の内陸魚漁獲量の15%以上を占めています。 (図) |
国際自然保護連合の報告書によると、魚類に対する脅威には、生息地の喪失、湿地の農業や養殖業への転換、持続不可能な砂の採掘、外来種の導入、気候変動の悪化、川とその支流の流れを遮断する水力発電ダムなどがある。
「現在最大の脅威であり、さらに増大しつつあるのが水力発電開発だ」と、メコンの驚異を研究する団体の代表で魚類生物学者のゼブ・ホーガン氏は語った。
ダムは世界で3番目に生物多様性に富む川の流れを変え、水質を変え、魚の移動を妨げていると彼は述べた。
ロイター通信によると、2022年に上流の数カ国が建設した水力発電ダムにより、メコンデルタの数万の農場に不可欠な栄養素を供給する堆積物の多くが堰き止められている。
自然保護活動家による報告書「メコンの忘れられた魚たち」によると、メコン川に生息する魚類1,148種のうち約19%が絶滅の危機に瀕しており、さらに38%の種についてはほとんど知られていないため、その数はさらに多い可能性があるという。
絶滅の危機に瀕している種のうち、世界最大のナマズ2種、世界最大のコイ、巨大な淡水エイなど18種が国際自然保護連合によって「絶滅危惧種」に指定されている。 「地球上で最も大きく、最も希少な魚のいくつかはメコン川に生息しています」とホーガン氏は付け加えた。
報告書はまた、世界の内陸水産物の漁獲量の15%以上を占め、年間110億ドル以上の収益を生み出すメコン川の魚の減少により、メコン川下流域で同川に依存して生計を立てている少なくとも4000万人の食糧安全保障が脅かされる恐れがあると指摘した。
デルタ諸国が魚類の個体数への悪影響を逆転させるための取り組みを調整するのはまだ遅くはない。 「私たち全員が協力して川を持続可能な形で開発すれば、まだ希望はある」とホーガン氏は語った。
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