しかし、この競争は大部分が水面下で行われており、明確な勝者は見当たらない。
4月5日、ベルギーのブリュッセルで記者会見するNATO事務総長イエンス・ストルテンベルグ氏。写真:AFP/VNA
NATO事務総長イエンス・ストルテンベルグ氏は9年間の在任期間を経て、9月末に退任する予定だ。軍事陣営の多くのメンバーは、7月中旬にリトアニアで開催されるNATO首脳会議の期間中、あるいはその前にストルテンベルグ氏の後任を探したいと考えている。
そのため、NATO加盟31カ国が新しい事務総長を選出するために必要な合意に達するには、あまり時間が残されていない。ストルテンベルグ氏に4度目の任期延長を求める可能性もある。
ロイター通信(英国)によると、現時点でNATO事務総長の地位に就く者は誰であれ、同盟国のウクライナへの支持を維持すると同時に、NATOをロシアとの直接の紛争に引きずり込む可能性のあるいかなるエスカレーションも警戒するという二重の課題に直面することになるだろう。
NATO事務総長のポストをめぐる争いは今のところ不透明で、主に首脳と外交官の協議の形で行われている。協議はNATO加盟国全員が合意に達するまで継続される。
NATOで38年間勤務した元高官のジェイミー・シア氏は、指導者たちは経験豊富な政治家、コミュニケーター、外交官を求めるだろうと語った。
多くの加盟国は、NATO事務総長が最高レベルで政治的影響力を持てるよう、元首相や元大統領の起用を支持している。ストルテンベルグ氏(64歳)はノルウェーの首相だった。他の加盟国、特にフランスは、NATOと欧州連合(EU)のより緊密な協力を期待し、EU加盟国からの代表者の派遣を望んでいる。
2022年11月2日にコペンハーゲンで演説するデンマークのメッテ・フレデリクセン首相。写真:AFP/VNA
英国のベン・ウォレス国防長官は最近、この仕事にやりがいを感じると発言した。しかし、NATO初の女性事務総長の誕生を支持する加盟国もある。その結果、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相も有力候補として浮上している。複数のNATO外交官はロイター通信に対し、水面下でフレデリクセン氏の就任が真剣に検討されていたと語った。しかし、デンマーク首相は彼女は候補者ではないと述べた。
ノルウェーの新聞VGは先月、NATO事務総長候補としてフレデリクセン氏の名前を挙げた。しかし今週、ホワイトハウスがフレデリクセン首相が6月初めにジョー・バイデン米大統領を訪問すると発表したことで、メディアは彼女に特別な注目を寄せた。
フレデリクセン氏は5月24日にコペンハーゲンで開かれた記者会見で、米国訪問がNATO職員の面接につながるかもしれないという憶測を否定した。
NATO事務総長のポストは通常、欧州の政治家が務めるが、真剣に候補者を立てるにはワシントンの支援が必要だ。事情に詳しい関係筋がロイター通信に語ったところによると、バイデン政権はまだ希望する候補者を決めておらず、上級補佐官の間で「活発な議論」が行われているという。
米国務省報道官は、米国が誰を支持するかについて推測するのは「時期尚早」だと述べた。
フレデリクセン氏(45歳)は社会民主党出身で、2019年にデンマーク最年少の首相に就任した。新型コロナウイルス感染症のパンデミック時の危機管理能力が高く評価され、2022年に2期目に当選した。
フレデリクセン氏が承認されれば、北欧諸国出身のNATO事務総長は3人連続となる。彼女がNATO事務総長になった場合、首相の座を放棄しなければならないだろう。
デンマークはGDPの2%を防衛費に充てるというNATOの目標を達成できなかった。デンマークは1.38%で、フレデリクセン首相は2%の目標達成に向けた取り組みを加速すると約束した。
ポーランド、オルジシュのNATO兵士。写真:AFP/VNA
外交官やジャーナリストの議論では、エストニアのカヤ・カラス首相、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長、カナダのクリスティア・フリーランド副首相の名前も挙がった。
しかし外交官らは、NATO加盟国の一部にとってカラス氏はロシアに対して強硬すぎるとみられていると指摘する。一方、ドイツはフォンデアライエン氏が欧州委員会に留任することを望んでいるが、フリーランド氏は欧州諸国出身ではないことや、カナダは防衛費で遅れをとっているとみられていることから大きな障害に直面している。
他に名前が挙がっているのは、オランダのマルク・ルッテ首相やスペインのペドロ・サンチェス首相などだ。しかしルッテ首相はその職を望んでいないと主張している。サンチェス氏は今年後半に行われる総選挙で「戦う」と予想されている。
広く支持される候補者がいないことから、ストルテンベルグ氏の任期が延長される可能性が高まっている。ストルテンベルグ氏はこれ以上留まりたくないと述べた。しかし、延長を求められた場合にどう対応するかについては言及しなかった。
(出典:ティン・タック新聞)
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