2023年には183の地域紛争が発生

イスラエルとハマス間の戦争は、2023年の最も「熱い」紛争の一つだ。（出典：AFP）

国際戦略研究所（IISS）によると、2023年には世界で183件の地域紛争が発生し、過去30年間で年間最多の件数となった。

研究の著者らは、現代の世界的紛争の状況は解決困難を特徴としていると強調している。共通の原因としては、非国家武装集団の活動、国内テロ、領土紛争、そして気候危機などが挙げられる。

赤十字国際委員会は、現在、活動が人道上の懸念を引き起こす武装集団が459あるとみている。

著者らによると、紛争の激しさは時間とともに増している。2023年には、犠牲者数は前年比で14%増加し、暴力事件の発生件数は28%増加した。これは、世界の多くの地域で、人道支援、安定化、復興の必要性がますます高まっていることを示す。

東欧と中東の紛争のほかにも、依然として緊張状態にあるロシアとジョージアの関係、アルジェリアとモロッコ間の情勢悪化、パキスタン国内のテロの激化など、世界は数多くの顕著な問題を目撃した。

IISSは、パレスチナ・イスラエル紛争をめぐる意見の相違に明確に表れているように、国連内部の緊張により紛争解決における国連の影響力は弱まっていると強調した。