エルサレムが攻撃を受ける

イスラエル・タイムズ紙によると、イスラエル軍は昨日（12月29日）、ガザ地区北部のベイト・ハヌーン市で戦闘機がロケット発射装置を攻撃したと発表した。同市では前日、パレスチナ軍がエルサレムに向けて長距離ロケット弾2発を発射していた。両方のロケットは迎撃された。 12月28日には、イエメンのフーシ派がロケット弾を発射したため、エルサレムでもサイレンが鳴った。

エルサレムはハマスとイスラエルの紛争の間ずっと比較的平和を保っていたため、24時間以内に2度の攻撃を受けることは驚くべき展開だ。エルサレム・ポスト紙によると、ハマスとフーシ派による攻撃は紛争の新たな局面の始まりを告げるもので、テルアビブの軍事的抑止力にも関わらず、イスラエルの反対派は依然としてユダヤ人とイスラム教徒の聖地を攻撃する能力と意志を持っているという。この攻撃が放置されれば、同地域における他のイスラエルの敵対グループも同様の行動を取るようになる恐れがある。

この攻撃は、イスラエルがガザ地区北部ジャバリアのカマル・アドワン病院を急襲し、病院に潜伏していた240人以上の過激派を逮捕し、病院内で多数の武器を発見した際に発生した。ガザの保健当局は、武装集団が病院で活動していたことを否定し、逮捕された人々の中に病院長のフサム・アブ・サフィヤ氏と数人の医療スタッフが含まれていたと述べた。世界保健機関（WHO）は、ガザ北部の医療システムが80日間以上封鎖されたことで7万5000人のパレスチナ人の命が危険にさらされているとして、この襲撃を非難した。 WHOは、病院に残っていた重症患者15人と医療従事者70人は空襲前に避難しており、現在は病院は完全に空になっていると述べた。

矛盾する情報合意

停戦と人質解放交渉が行き詰まる中、イスラエル軍のヘルジ・ハレヴィ参謀総長は部隊に対し、ガザ地区での軍事作戦拡大の準備を命じた。エルサレム・ポスト紙は軍筋の発言を引用し、複数の戦闘部隊にガザへの再展開準備の命令が出されたと報じた。これは、ハマスや他の武装グループに人質解放を迫る圧力をかける計画の一環だと考えられている。

12月28日、カタールのモハメッド・ビン・アブドゥルラフマン・ビン・ジャシム・アル・サーニ首相兼外相は、ガザ地区の紛争を終わらせるための「明確かつ包括的な」合意を求めるため、ハマスの代表者と会談した。会談はカタールのドーハで行われ、代表団はハマスの幹部ハリル・アル・ハヤ氏が率いた。

イスラエルのN12テレビ局によると、交渉に関与する高官は、ハマスが、2025年1月20日のドナルド・トランプ次期米大統領就任前に善意のしるしとして少数の人質を解放するという限定的な合意を受け入れる可能性があると明らかにした。イスラエルと米国の当局者は12月26日、トランプ氏の就任前に合意に達する可能性は低いと述べた。トランプ次期大統領は以前、自身がホワイトハウスに戻る前に人質が解放されなければ中東は大きな代償を払うことになるだろうと警告していた。イスラエル首相府はN12の情報を否定する声明を発表した。現在までに、推定96人の人質がガザに拘束されており、そのうち少なくとも34人が死亡したことをイスラエル軍は確認している。