「コカ・コーラとペプシは嘘をつくのをやめ、自社製品が引き起こすプラスチック汚染の責任を取るべきだ」と、ロサンゼルス郡監督官のリンジー・ホルバート氏は10月30日に提出された訴訟で述べた。「ロサンゼルス郡は、誤解を招く不公正な商慣行を行う企業によって引き起こされる深刻な環境影響に引き続き対処しなければならない」

コカ・コーラは、ダサニ、ファンタ、スプライト、ビタミンウォーター、スマートウォーターなどのブランドを所有しており、ペプシコはゲータレード、アクアフィナ、マウンテンデューを所有している。世界的な環境団体「ブレイク・フリー・フロム・プラスチック」によると、これら2社は5年連続で世界最大のプラスチック汚染企業としてランク付けされており、コカ・コーラは6年間にわたって第1位を維持している。

「Break Free from Plastic」によれば、ペプシコは毎年約250万トン、コカコーラは毎年約322万4000トンのプラスチックを生産している。

訴状によると、コカ・コーラとペプシコは、使い捨てプラスチックはリサイクル可能で環境への害が少ないと信じさせて消費者に購入させる「誤報キャンペーン」を展開したという。

訴訟では、両社がペットボトルを何度もリサイクル・再利用できる「循環型経済」を構築すると約束したが、実際にはペットボトルはリサイクルできたとしても1回しかできなかったと主張している。

この訴訟は、企業の「不公正かつ欺瞞的な商慣行」の停止を求める裁判所命令のほか、消費者への賠償と違反1件につき最高2,500ドルの民事罰金を求めている。

ペプシコやコカコーラを含むアメリカ飲料協会は、ペットボトルのリサイクルラベルをめぐる訴訟での申し立てを否定した。

「当社の包装がリサイクルされていないという主張は全くの虚偽です」と同団体の広報担当ウィリアム・ダーモディ氏は語った。

ダーモディ氏は、カリフォルニア州のボトルリサイクル率は2023年までに71％となり、国内でも最高水準になるとし、ボトルは「リサ​​イクルできるように設計されており、最大100％の再生プラスチックを含むことができる」と述べた。

訴状によると、2022年だけで、カリフォルニア州の陸地と海に流出したプラスチック廃棄物は推定12万1,324～17万9,656トンに上り、海岸で最も多く見つかったゴミ10種類のうち7種類がプラスチックだった。

問題の大きな部分はマイクロプラスチックです。環境中に漏れ出したプラスチックは、最終的に5ミリメートル以下の小さなプラスチック片に分解されます。訴状によれば、それらは土壌や植物の生育、海洋生物や魚類に影響を及ぼす可能性があり、環境から除去することはほぼ不可能だという。

昨年11月、欧州連合の消費者・環境団体グループは、コカコーラ、ネスレ、ダノンに対し、包装が100％リサイクルされている、あるいは100％リサイクル可能であると誤解を招く広告をしているとして訴訟を起こした。

ホアイ・フオン（AP通信）