ムリーノ氏はパナマ市でルビオ国務長官と会談した後、中国と中国企業が関与する協定を見直すと述べた。同氏はまた、パナマの運河に対する主権は交渉事項ではないと強調した。彼は移民問題でも米国とのより緊密な協力を約束した。

米国務省報道官のタミー・ブルース氏は、ルビオ氏が、中国の存在、特に運河近くの2つの港湾を運営する香港企業CKハチソン・ホールディングスを通じた中国の存在は脅威であり、米国・パナマ条約違反であるというドナルド・トランプ大統領のメッセージを伝えたと述べた。

「ルビオ長官は、この状況は容認できないこと、そして、直ちに変化がなければ、米国は条約に基づく自国の利益を守るために必要な措置を講じるつもりであることを明確にした」とブルース氏は強調した。

トランプ氏はホワイトハウスに戻って以来、中国がパナマ運河を支配していると繰り返し主張し、同水路の支配権を取り戻すと脅している。

2月2日、トランプ氏はパナマが合意に違反したことを強調した。 「中国はパナマ運河を運営している。パナマに帰属すべきだが、中国は協定に違反した。我々は運河を取り戻すつもりだ。さもないと、非常に大きな事態が起きるだろう」とトランプ大統領は記者団に語った。

上院議員時代に中国に対して強硬な姿勢を取っていたルビオ国務長官は、米国との紛争が起こった場合には中国が運河付近の港を利用して重要な水路を封鎖する可能性があると警告した。

パナマ側では、ムリーノ大統領が、CKハチソン・ホールディングスが運河の両端の港湾を運営するための2021年に更新される25年契約を含む、中国が関与するいくつかのプロジェクトを検討すると述べた。同氏は、契約は監査を通じて再評価されるだろうと強調した。

中国は米国の非難を否定し、同運河の運営には関与しておらず、パナマの主権を尊重すると主張した。中国外務省の毛寧報道官は「中国はパナマ運河の運用に干渉したことはない」と述べ、中国政府は同運河を「永世中立の国際水路」とみなしていると強調した。

ゴック・アン（ロイター、ガーディアン、WPによる）