ウクライナが欧州連合(EU)加盟への道筋で新たな一歩を踏み出したという「朗報」を受け取った直後、ハンガリーはすぐに異議を唱え、ウクライナで平和が回復するまではEU加盟国になる資格はないと述べた。
欧州委員会(EC)のウルズラ・フォンデアライエン委員長は11月8日の記者会見で、キエフは「必要な措置の90%以上」を完了したと述べ、正式に加盟交渉を開始することを提案した。この提案には、ウクライナが満たさなければならない条件が付いており、欧州連合全体の合意も得なければならない。
EU首脳は12月14日にブリュッセルで首脳会談を開き、ウクライナだけでなくモルドバ、そして正式候補国に昇格したばかりのジョージアも含めた欧州ロードマップの今後の取り組みについて協議する予定だ。
EUに加盟すればウクライナはさらに西に移動することになる。しかし、この国にとって最も困難な課題は、ロシアとの戦争を遂行しながら、特に蔓延する汚職と闘うための複雑な改革を遂行することだろう。
この東欧諸国のEU加盟への道のりは長く、ハンガリーなどの加盟国からの反対など多くの障害を伴う可能性がある。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、2023年11月4日、キエフで欧州委員会(EC)のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長を迎えた。写真:キエフ・インディペンデント
欧州委員会の勧告に応えて、ハンガリーのペーター・シーヤルトー外相は、EUの拡大政策は域内に戦争をもたらすのではなく、平和を広めることを目的とするべきだと述べた。
「ウクライナ問題でEUに戦争が持ち込まれることになるが、それは明らかに我々が望んでいないし、望めないことだ」とハンガリーの保守系日刊紙マジャル・ヒルラップは11月8日、シーヤルト氏の発言を引用した。
「したがって、我々は現在、ウクライナとの加盟交渉に関するいかなる進展も時宜を得たものとは考えていない」とハンガリー外相は付け加え、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の野望に打撃を与えた。
シーヤルト外相は、ウクライナの政治情勢について数々の懸念を表明し、同国には「報道の自由」と「言論の自由」が欠如していると非難し、ゼレンスキー大統領が最近、大統領選挙を2024年に延期すると発表したことに触れ、「選挙さえ行われない」ほど民主主義が欠如していると強調した。
そのためハンガリーの外交官は、EU加盟国にそのような候補者の加盟申請を検討するよう求められるのは「不合理」だと結論付けた。
シーヤルト氏はまた、ウクライナ南西部のトランスカルパチア地方のハンガリー民族コミュニティの問題も提起した。
ハンガリー政府としては、セルビアやジョージアなど他の国々もEU加盟交渉でさらなる進展を得るに値すると考えている。シーヤルト氏によれば、セルビアの加盟は「20年間完了していないプロセス」であり、「西バルカン諸国の地位は明らかに欧州連合内にある」という。
ハンガリー外交トップの発言は、欧州委員会が来年3月までに交渉の枠組みを起草し加盟国に提示したいと考えているものの、EU首脳らが来月ブリュッセルでこの問題を議論する際にウクライナが大きな障害に直面することを意味している。
しかし、ゼレンスキー大統領はひるんでいないようだ。 11月8日に国民に向けたビデオ演説で、大統領は「ウクライナと欧州全体の歴史は正しい一歩を踏み出した」と述べ、来月の欧州理事会から肯定的な反応が得られると期待していると述べた。
「ウクライナ人は常に、そしてこれからも、我々共通のヨーロッパ家族の一員であり続ける。我が国はEUに加盟すべきだ。ウクライナ人はEUに加盟するに値する。なぜなら、彼らはヨーロッパの価値観を守り、全面戦争においても国家機関を発展させることで約束を守ってきたからだ」とゼレンスキー大統領は付け加えた。
ミン・ドゥック(リミックス、ブルームバーグによると)
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