欧州連合(EU)のイルバ・ヨハンソン内務委員は、本日(現地時間4月10日)行われるEUの新移民協定に関する重要な採決を前に、昨年のニジェールのクーデターにより、EUに入国する不法移民の数が増加する恐れがあると述べた。

2023年のクーデターでニアメで権力を握った軍事政権は、西アフリカからの欧州への流入を減らすのに役立った法律を廃止した。
EUは望ましくない移民を減らすためにアフリカ諸国とのより緊密な協力を求めている。
「ニジェールのクーデターは非常に心配だ」とヨハンソン氏は記者団に語った。 「そうなれば、当然ながら多くの新たな移民が非常に困難で危険な状況に陥ることになるだろう。」
国連のデータによれば、今年EUに入国した人の数は4万5500人を超えている。この数字は、主にシリア難民100万人以上がEUに到着した2015年のピーク時よりもはるかに低い。
それ以来、欧州大陸全土で反移民の要求が高まる中、EU加盟27カ国は国境を厳重にし、亡命を制限することで中東やアフリカからの不法移民を削減しようと奮闘してきた。
2カ月後の欧州議会選挙で極右政党が勢力を拡大すると予想される中、EUは昨年末に署名した新たな移民協定を移民問題への対応改善の突破口として宣伝している。
欧州議会は4月10日に、難民申請の審査と処理時間を短縮し、難民の帰還を効率化し、移民増加による圧力にさらされている加盟国に援助を提供することを目的とする新たな移民協定について最終投票を行う予定である。
承認されれば、この条約は近日中に加盟国により批准されることになる。
ヨハンソン氏は投票が可決されることを望んでいる。しかし、161の民間社会団体は、この条約は子どもの拘留を認めるなど基本的人権を侵害しており、「間違った方向への飛躍」だとして、拒否するよう求めている。
「この決定は、紛争、飢餓、そして死から逃れてきた子どもたちに今後数十年にわたって影響を及ぼすでしょう。EUが正しい判断を下すことが不可欠です」と、セーブ・ザ・チルドレン・ヨーロッパのフェデリカ・トスカーノ氏は述べた。
シンクタンク「欧州政策センター」の移民問題専門家、アルベルト・ホルスト・ナイトハルト氏は、この協定を「困難な」妥協と表現し、移民がもたらす複雑な課題に対する迅速な解決を期待しないよう警告した。
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