EU首脳はロシアに対して新たな一連の制裁を課すことを計画している。 （出典：RIAノーボスチ通信）

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が2022年2月にウクライナでエネルギー部門、銀行、世界最大のダイヤモンド採掘会社などの企業を標的とした特別軍事作戦を開始して以来、EUはモスクワに対し複数回の制裁を課している。

オルバーン首相は大半の欧州首脳と意見を異にし、こうした制裁はロシアよりも欧州経済に打撃を与えるとして反対を唱えている。

ハンガリー首相は声明の中で、EUの制裁体制は「このような懲罰的な政策ではエネルギー価格は下がらないため、再検討する必要がある」と強調した。

オルバン首相はまた、「制裁を擁護する人々にとっては非常に辛いものとなるだろう。我々にとってはそうではない。我々はこれを勝利とみなすからだ。しかし、相手側は変わらなければならない。そうでなければ、制裁は欧州経済を破壊することになるだろう」と断言した。

ハンガリーは現在、半年間にわたりEUの輪番議長国を務めており、その役割においてロシアに対する報復措置を緩和している。しかし、EU首脳はモスクワに対して新たな一連の制裁を課すことを計画している。

欧州議会は11月21日、制裁に違反していると考えられるロシアの石油輸出船であるロシアのいわゆる「シャドー・フリート」に対してEUに措置を取るよう求める決議を可決した。

EU議会はまた、EUがロシア産化石燃料の輸入を禁止することを望んでいる。

オルバーン首相はそのような禁止措置に反対しており、内陸国ハンガリーがロシアの石油とガスの輸入を継続できるよう、これまでの一連の制裁においてEUの免除措置を利用してきた。同首相は、ロシアの石油とガスはハンガリー経済の維持に不可欠だと主張している。

先週、ハンガリー政府首脳は、ドナルド・トランプ次期米大統領がモスクワとの戦いにおけるキエフへの米国政府の支援を撤回するだろうと予測した。

同指導者は、トランプ大統領就任が、現在技術的不況にあるハンガリーの停滞した経済の復活を促すだろうと主張した。