ニューラリンクがカナダで行っている臨床研究の目標は、四肢麻痺の患者が思考によって外部機器を制御できるようにする脳インプラントの安全性と初期機能性を評価することだ。

カナダ側では、同国の大学医療ネットワークが、この複雑な神経外科手術を行うためにトロントの医療施設が選ばれたと発表した。

米国では以前、食品医薬品局（FDA）がニューラリンクに対し、2人の患者の脳にチップを埋め込む試験を行うことを承認した。最新の報告によると、同社は、2人目の被験者ではこの装置がうまく機能しており、被験者は装置を使ってビデオゲームをしたり、思考のみで3Dオブジェクトを設計したりすることができたと述べた。

米国では、1,000人以上の麻痺患者がニューラリンクの実験研究プログラムに参加することを志願しているが、そのうち参加資格があるのは100人未満だ。このテクノロジー企業は今年、10人にこのデバイスを埋め込むことを目指しており、これまでの登録者はすべて白人男性であったため、治験対象者の多様性を広げるために多様な受信者グループを募集したいと考えている。

2016年に設立されたニューラリンクは、障害を持つ患者が再び動いたりコミュニケーションをとったり、視力を回復したりできるようにすることを目指し、頭蓋内に埋め込むことができるチップの開発に取り組んでいる。

2024年9月、このスタートアップ企業は、視力回復を目的とした実験的なインプラントに対し、米国食品医薬品局から「画期的デバイス」の指定を受けた。