ロイター通信によると、米財務省は声明の中で、イラン革命防衛隊（IRGC）の組織とロシア軍情報機関（GRU）と関係のある組織が「政治的・社会的緊張を煽り、2024年の米大統領選で米国の有権者に影響を与えようとした」と非難した。

「イランとロシアの政府は米国の選挙プロセスと選挙制度を標的にし、標的を絞った偽情報キャンペーンを通じて米国民を分裂させようとしている」と、テロ対策・金融情報担当のブラッドリー・スミス財務次官代理は述べた。

米財務省によれば、コグニティブ・デザイン・プロダクション・センターは少なくとも2023年からIRGCに代わって米国の有権者の間で緊張を煽る影響力工作を計画しているという。

米財務省はまた、モスクワに拠点を置く地政学専門知識センター（CGE）が米大統領選の候補者に関する偽情報を拡散し、「2024年副大統領候補に関する根拠のない非難」を作り出すためにビデオを操作したと非難した。同省はどの候補者が対象となったかは明らかにしなかった。

米財務省はまた、CGEがGRUの指示の下、人工知能（AI）ツールを使用して偽情報を作成し、正規の報道機関のように見えるように設計されたウェブサイトのネットワークで拡散したと主張した。

米財務省は、GRUがCGEと米国を拠点とするコーディネーターのネットワークにAI搭載サーバーの構築と維持のための資金援助を提供し、偽情報工作に使われる少なくとも100のウェブサイトのネットワークを維持していると非難した。

これに対し、在米ロシア大使館はロイター通信に送った声明で、「ロシアは米国を含む他国の内政に干渉したことはなく、今後も干渉しない。ウラジーミル・プーチン大統領が繰り返し強調しているように、我々は米国民の意思を尊重している。『ロシアの陰謀』に関するいかなる仄めかしも、米国内の政治闘争に利用するために捏造された悪意ある中傷である」と断言した。

ロイター通信によると、ニューヨークのイラン国連代表部はコメント要請にすぐには応じなかった。