ハンガリーのヴィクトル・オルバーン首相は、2024年7月1日からEUの輪番制議長職に就く予定だ。（出典：ロイター）

「私たちには、この新たな綱領と新たな派閥を立ち上げる責任がある。これが私たちの目標であることを明確にしたい」と、ハンガリーのビクトル・オルバン首相は6月30日、自由民主党（FPOe）党首ヘルベルト・キクル氏とバビシュ氏との共同記者会見で記者団に述べ、他党からの支援を求めた。

「ヨーロッパの愛国者」として導入されたこの新しい同盟が欧州議会で派閥として認められるには、他の4カ国の政党の支持が必要になる。

オルバーン首相は「ここから新しい時代が始まる。そして、この新しい時代の最初の瞬間、おそらく決定的な瞬間は、欧州の政治を変えることになる新しい政治派閥の形成だ」と語った。

オルバン首相は、3人の政治家が「ブリュッセルのエリート」がもたらした「戦争、移民、停滞」ではなく「平和、安全、発展」を約束する「愛国憲章」に署名したと述べた。

ハンガリーは明日7月1日から今後6か月間、EUの輪番議長国を務めることになる。

欧州議会（EP）選挙の結果では、欧州人民党（EPP）、社会民主進歩同盟（S&D）、欧州刷新党（RE）などの国際政治グループが、2024～2029年の任期で依然として720議席中400議席を獲得し、過半数を維持すると示されていました。

しかし、専門家によれば、欧州極右は過半数の議席を獲得することはできなかったものの、今回の選挙で依然として非常に成功したと考えられている。欧州議会選挙の結果は、間違いなく欧州の政治生活の様相を大きく変えることになるだろう。中道右派の欧州人民党（EPP）の台頭により、今後の欧州の政策決定は主にウクライナ支援の結束強化とEU防衛産業の強化に重点が置かれることになるだろう。

昨年3月にブカレストで開催された欧州人民党（EPP）大会で同党は、単一の欧州防衛市場を創設し、安全保障と防衛に関する常設構造協力協定（PESCO）の範囲内でプロジェクトを展開し、新設の欧州委員会に防衛委員を任命する必要性を強調した。

同党グループは長期的には陸、海、空、サイバー部隊を含む欧州防衛同盟の創設を提案している。しかし、S&Dが対象を絞った支出と防衛製品の共同調達に重点を置く場合、EPPはより合理的な政策を打ち出すためにS&Dと妥協する必要があるだろう。