金価格が急騰、金塊が大量に米国へ移送される

世界最大の金精錬拠点であるスイスは、7月に米国へ約51トンの金を輸出しました。これは前月の0.3トンから増加しています。今年の最高記録は1月に記録された193トンです。

2025年第1四半期、金地金輸出額は過去最高の360億ドルを超え、スイスの対米貿易黒字の3分の2を占めました。金は金融資産として重要な役割を果たしており、南米やアフリカからロンドンやニューヨークなどの貿易拠点へと国境を越えて絶えず流通しているため、精錬業者の貢献は貿易全体のごく一部に過ぎません。

投資家が価格差を利用したため、米国への金輸出は年初に急増した。高輸入関税への懸念から、欧州のトレーダーは金をニューヨークに輸送した。スイスの精錬所は重要な役割を果たし、ロンドン基準の400オンス金塊を、コメックス取引所の規定に従い、1キログラムまたは100オンス金塊に改鋳した。

しかし、トランプ政権が税金を免除したことで第2四半期にこの流れは減少し、米国の金価格はロンドンと同等に戻った。

米国がスイスからの金地金輸入に関税を課す可能性が浮上し、金市場は動揺している。フィナンシャル・タイムズ紙は以前、米国税関・国境警備局（CBP）が精錬所に送った書簡を引用し、1キログラムと100オンスの金地金に39%の関税が課されると報じていた。これはトランプ政権が課した税率の中で過去最高水準となる。

このニュースを受けて、コメックスの金先物は即座に1オンスあたり3,534.10ドルの記録を更新し、スポット金は1オンスあたり3,400ドルを超えた。

トランプ政権が赤字是正に注力する中、スイスの貿易収支に対する金産業の影響はこれまで以上に重要になっている。ホワイトハウスはその後、金の輸入には関税は課されないと述べ、この報道を否定した。トランプ政権の報道官は、新たな政策声明を近日中に発表し、明確化すると述べた。