歴史的な投票

216対210という僅差の投票は、共和党議員8名と民主党議員208名が全員一致でマッカーシー氏の罷免に賛成票を投じ、下院が院内総務を罷免したのは史上初となった。

この暴動を主導したのは、フロリダ州選出の極右共和党議員でマッカーシー氏の反対者であるマット・ゲーツ氏だ。ゲーツ氏は、党指導部が連邦予算の削減や民主党のジョー・バイデン大統領への対抗に十分な努力をしていないと非難している。

これは、共和党が多数を占める下院が米国政府を破産の危機に追い込み、最近では政府の一部閉鎖を余儀なくされたこの1年間における最新の事件とみられている。

共和党は221対212の僅差で下院を掌握しており、民主党がこれまで通り反対の姿勢を維持すれば、マッカーシー氏を追い出すのに共和党は5票以内で済むことになる。

そして、マッカーシー氏が過去数ヶ月の間に米国政府の債務不履行と閉鎖を防ぐため2つの件で民主党のジョー・バイデン大統領と協力するという多大な貢献をしたにもかかわらず、最近の投票でそのようなことが起こったのだ。

マッカーシー氏の解任により、下院における立法活動は実質的に停止した。連邦政府は11月17日までに支出予算を延長しなければ再び政府閉鎖に直面することになるため、米国の政治はさらに不安定化するだろう。

ホワイトハウスは、米国政府で大統領、副大統領に次ぐ最も重要な地位である下院議長の新任を米下院が速やかに選出することを期待すると述べた。関係者によると、マッカーシー氏は再選に立候補するつもりはないという。

なぜ民主党はマッカーシーを救わ​​なかったのか？

マッカーシー氏は連邦政府の財政問題についてバイデン大統領と交渉する意向を示しているものの、バイデン氏に対する弾劾調査を開始するなど、ここ数週間、繰り返し民主党の怒りを買っている。

民主党はマッカーシー氏を救うこともできたが、熟考の末、反対側に立つという伝統を破るつもりはなく、共和党が自ら問題を解決するのを手助けするつもりもないと述べた。

結果的に、マッカーシー氏は投票で民主党員からの支持を得られなかったが、下院の安定を保つために彼に投票する人もいるかもしれないとの憶測があった。

民主党は、マッカーシー氏が5月にバイデン氏との支出協定を破った後、同氏を信頼できないと見ていると述べた。 「彼らの無能さに浸らせておけばいい」と民主党のプラミラ・ジャヤパル下院議員は投票前に記者団に語った。

一方、共和党下院議員ナンシー・メイス氏は記者団に対し、マッカーシー氏が避妊へのアクセス改善など数々の問題で同氏との約束を破ったため、同氏の罷免に賛成票を投じたと語った。 「私と握手して約束したのにそれを守らなかったら、その結果に苦しむことになるでしょう」と彼女は語った。

スティーブ・スカリス氏やトム・エマー氏など他の共和党指導者もマッカーシー氏の後任候補になる可能性があるが、両者とも公に興味を表明していない。現在、パトリック・マクヘンリー氏が暫定的に任命されています。

フイ・ホアン（ロイター、ポリティコ、NBCによる）